タイ人スタッフ向けの税務セミナーを開催しました。

タイ人スタッフ向けの税務セミナーを開催しました。

2018年3月10日、歳入局法務部のサロート部長を招いてのタイ人スタッフ向けのセミナーが盛会のうちに無事終了いたしました。セミナーは、土曜日の丸一日行われ、その内容も、法人所得税の基礎から2017年度決算にかかる申告書の重要事項の解説、さらには、現在、国民立法評議会(NLA)で審議中の移転価格税制まで、豊富なものでした。講演を聴くにつれ、サロート部長の博識、豊富な経験が参加者にもよく了解されたようで、その質疑応答は、時間内に収まらないほど活況を呈しました。

ちょっとした落とし穴についても要領よくお話をしていただいたと思います。例えば、繰越欠損金が2015年度決算で初めて100生じたとき、そして、2016年度は再び利益(課税所得)が40出たが、(2016年度から見て)前期の欠損金は使わず、そのまま、法人所得税を納付した場合、2017年度決算で計算された利益80について、100の決算金を損金として使うことはできない、といったことなどは、多くのタイ人スタッフ聴衆者にとって、初めて知ったことだったと思います。

ただし、移転価格税制については、サロート部長の立場もあり、何んといっても法案ドラフトもどこまで修正が入るか不確定なため、具体的なことは話されませんでした。つまり、現状何も決まっていないに近いのが本当のところであり、いくつか移転価格税制についての質問がありましたが、それほどあせらなくて良い、というのが重要な情報であったかと思います。

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